メモはスマホで取るか、紙で取るか?
「ゆとり社員のメモのとり方が常識なさすぎるwww」(←wはちょっと減らしました)という記事を読んで、ああ、いろんな考え方があるのだなと改めて実感。メモをどうやって取るかの手前で「何を使うか」が出てくるんですね。
メモを何のために取るのか考えたら、パソコンでもスマホでも紙でもいいと思います。KINGJIMの「ポメラ」も使うと便利。ICレコーダーだってメモのツール。ただ場は選びます。
紙メモが向いているシーン
さっきのエントリーは先輩の話を聞き取るのに何を使うかが問題になっていました。予想するに、分量はスマホ1画面分では絶対に収まらない。これだったら紙とペンの王道コンビで書くほうが参照しやすくて、すぐ書ける。
たとえば電車に乗っていて浮かんだことを書き留めたかったら、むしろスマホが使いやすいでしょう。パッと取り出して手書きアプリなりメモアプリで数行書けばいい。
先日、講演会に行って万年筆で書こうと思ったらインクが切れていました。仕方ないのでスマホの手書きアプリでうにょうにょ書き留めたのですが、これは向いてなかった。
反応遅い!
1ファイルのキャパが少なすぎ!
あとで見にくいよ!
ノートは一定の広い面積に一度に書けて、上や下におまけをつけたり矢印を引いたり自由に使えます。デバイスにありがちな微妙な入力のタイムラグもない。見開きに収めようとがんばれば、収められる。分量が多いシーンでは紙は単純だけどやっぱりありがたいです。
場面と価値観のすり合わせ
昔、営業職でお客さんと会っていたとき「メモしないの?」と怪訝そうに聞かれました。ノートを広げて「しっかり取ってます!」というのは実務以上に「姿勢を見せる」効果が大です。100円のノートとペンで現場の信用が買えるなら安いです。そして書いたら情報は手許に残ります。
IT系の企業で打ち合わせに行ったら、自分以外の人がみんなラップトップPCでメモを取っていて「存在を跳ね返されている感」があってちょっと寂しくなりました。塀で自分を守ってるみたいに見えるんですよねえ。私は親近感を持ってもらうのが重要な仕事なので「デバイスの楯」を作らないようにしています。
紙のメモを取らずにICレコーダーだけを使うときもあります。それは相手の話に集中して引き出すことを目的にしているから。書いている姿勢で見せなくても、投げかける質問の内容で「しっかり聞いている」のを伝えます。
お客さんが年配だったり、旧来の考え方が「セオリー」だと思っているのであれば、その人に合わせます。冒頭のエントリーでいうなら、先輩が安心するのであれば紙とペンを選んで臨むほうが賢明。レコーダーだけで済みそうかな、と思っても紙とペンを出す。
メモの取り方を変えたくらいで自分が変わるわけではないので、じゃあ合わせようか、くらいの感覚です。どうせ揉めるなら仕事の内容で揉めたいじゃないですか。
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