[書評]書くことが思いつかない人の文章本

[書評]書くことが思いつかない人の文章本

今回は『書くことが思いつかない人のための文章教室 』近藤勝重 著、幻冬舎新書です。ストレートなタイトルはわかりやすいです。

帯にはこれまた【説明はいらない、記憶を描写せよ】という力強いフレーズが躍ります。著者の近藤さんは毎日新聞専門編集委員。サンデー毎日の編集長や解説委員を歴任、コラムニストとしても活躍されています。

この本は、今まで読んだ文章本の中で一番「記憶」を大切にしている気がします。

「思う」ことは書かなくていい。
「体験」を細かく描写する。

これだけでも私はずいぶん助かりました。体験なら誰でも持っているもの。それを思い出して、拙くてもいいから書き表してみるのがスタート。

新書ですが途中でワークのように「これについて考えてみましょう」という項目があって、考えながら読む本です。というか、書きながら読む本。

提起される質問が簡潔かつ本質を突いているので、その設定の仕方だけでも勉強になります。地の文そのものが日本語運用の良い見本を見ているようでした。

これを読んだらたちどころに文章のプロに!というわけではないのですが「文章とちょっと仲良くなれそう」と思えますよ。

書くことが思いつかない人のための文章教室 (幻冬舎新書)

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