[書評]『すぐできる!伝わる文章の書き方』赤羽博之
文章をうまく書きたい、書くならちゃんと伝わる内容にしたい。そう思っている人にぴったりの本がありました。赤羽博之氏の『書くスキルUP すぐできる! 伝わる文章の書き方 確実に文章力がつく! 7つのステップ』です。どう書くか、どう直すかがシンプルに載っています。
この本の特色は、やるべき工程を具体的に説明しているところ。いくつか見出しを挙げてみます。
「こと」「もの」の重複を解消する
「の」の連用は2回まで
漢字、ひらがな、カタカナの連続に注意
「子どもっぽい」表現に注意する
こうやって項目として挙げるのは簡単なんですよ、実は。なぜならライターのような仕事をしている人ならみんな気をつけていることだから。
難しいのは「書くのが苦手」と思っている人にわかりやすく「なぜダメなのか」と「どうすればよいか」を伝えること。この本は文例が豊富で、ありがちな間違いと修正後を並べて表記しています。文章が苦手な人でもつかみやすいのではないでしょうか。
書く仕事をしている目で読むと、無意識にやっている作業を表現する精度に圧倒されます。人に説明するときは「何となく」「感覚で」と言いたくなるプロセスが、整頓されて書かれている。ちゃんと作業を咀嚼した人だからできるんですよねえ…。
一度書いた文章をこの本に沿って直してみる(または書いてみる)と、伝わる文章になります。というか、私も推敲時はこの本と同じ点を気をつけています。しっかり見直すと最初に書いた量の7割くらいに文が減って、言いたいことが浮き上がると思います。
本で述べられた注意ポイントに心当たりはあるのですが、読んでいると「あれ、ちゃんとできているかな」とつい振り返りたくなる。私にとって怖い本でもありました。
「聞き方」を動画で学べる!
-
前の記事
[備忘録]自分でできるスマホ依存対策と克服法 2013.07.01
-
次の記事
[聞き方]第8回聞き方セミナー/レポートとご感想 2013.07.07