使ってしまいがちな「も」について
- 2010.05.26
- 更新日:2019.11.10
- 日本語と言葉の面白さ
- 推敲と校正, 届く書き方とは
阪急電鉄をよく使います。最近は車内広告が減ってきたのか、阪急の自社広告をよく見ます。たとえば阪急アドエージェンシー。使われているキャッチコピーはこれ。
しあわせのヒントは、
駅のあちこちで
見つけることもできる。
…気になる。「も」が気になる。「も」でいいのか?
見つけることもできる。
とすると、「も」を聞いた人は並んで取り上げられると思われる、ほかの事象を連想します。急に「これもいいよね」と言われたら、「これ」以外の何かを「いい」と思っていて無意識か意識かでそれを比べて発言している、ととられます。
このキャッチコピーの「も」は何だろう…と考えてしまいました。
見つけることも
と並列で扱えそうなのは、似たような動詞か? 探すことも、作ることも、触ることも? でも「しあわせのヒント」「駅のあちこち」にあまりそぐわないなあ。
いっそのこと
見つけることができる。
でいいじゃん!と思いました。「は」よりは「ここで見つけることができる」感も強調できます。この「も」、自分で文を書いていると頻出になってしまう要注意ワード。何も前提が書かれていないのに、頭の中では何かがあるものだから、無意識に「も」になっていることが多々あります。気を付けよう。
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