中国の小学1年生は算数の文章題が解けないらしい
- 2010.05.24
- 更新日:2019.11.09
- 日本語と言葉の面白さ
中国に留学していたとき、現地である中国人夫婦のお宅にお邪魔する機会がありました。旦那さんは中国から日本へ私費留学が許されるようになった25年前に来日。苦労して日本語と学問を修めた社長さんです。 今は日本と中国の工場を往復する生活。
そこに5,6歳くらいの姉妹がいました。彼女たちは日本の幼稚園にも行って、中国の幼稚園も経験済み。お父さん以上に言葉を使い分けます。
たまたま日本の小学1年の算数教科書があり、教えることになりました。彼女たちはそれくらいの日本語なら理解できるので、単純な足し算引き算はクリア。後半にある文章題もゆっくりとなら解けます。
例えば「みかんが3つ、りんごが2つあります。合わせていくつでしょう」というような問題。日本の小学1年生も3学期はここに到達します。お父さんに彼女たちがこの文章題を解いたことを報告すると、何だかお父さんの喜びっぷりが尋常じゃない!
不思議に思って聞いてみると、中国と日本ならではの違いがありました。中国はひらがなやカタカナがなくみんな漢字です。そんな事情から
小学1年生の後半では使える漢字が少なく、文章題が教科書に載せられない
とのこと。
さっき出したような文章題は小学2年から習うもので「小学1年生にもならないうちの子が解けるなんて、何て頭がいいんだろう!」ということで望外の喜びだったそうです。言葉によって算数の教育まで影響があるとは、目からウロコでした。
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