人物インタビューでの心がけ、5つのポイントとは
今まで、広告営業や社内報の業務で人から聞いたものをまとめる仕事をしていました。これを人物インタビューに特化したときに何をすればいいか。実は、ただ聞いた話を文字に起こすだけではないんですよね…。
その人の材料を集める
直接話を聞く前に、集められる材料は集めて、目を通しておきます。どんなプロフィールの人か、どんな考え方の人か。インタビューとして肝になるのは「何を得意として、何を誇りに思っているのか」。ここをうまく捉えられれば、話をするほうも楽に言葉を紡げます。
どこに載せる文章なのか考える
サイトに自己アピールとして載せたいのか、冊子としての会社案内に載せたいのか。周りの文体、文調から大きく外れた表現は浮いてしまいます。そしてどのくらいの長さが適度なものかも考えないと組み立てが難しい。
何を補おうとしているのか考える
もともと持っている長所を強調するためにインタビューを載せたいのか、それとも足りないカラーをつけるためにインタビューという形式を選んでいるのか。後者であれば、あえて今までは触れていなかったプライベートを大きく前面に出した構成にしたり、もっと専門的な部分を掘り下げて書くなどのアレンジが必要になってきます。そして、どこまでやってOKなのかのさじ加減も見ます。
実際のインタビューより前に、上の3項目は準備ができます。というより、それを考えておかないと現場でトンチンカンなことを聞いてしまって、時間をかけたわりに使える材料が少なくなってしまうことも…。聞き終わった後も仕事がまだまだあります。
固有名詞や事実関係は合っているか
話を聞いているときにも確認は取れますが、調べてみないと分からないこともあります。一度持ち帰ってから調べて、どうも先方が思い違いをしていたり、あやふやな部分が出てきたら修正してもよいか、1つ1つ確認を取ります。あとで原稿のチェックが必ず入ると分かっている場合は、あえて書いてしまってから「この確認もお願いできますか」と言い添えます。
早めに文字に落とし込む
聞き終わった直後が一番雰囲気を覚えていて、テンションも高い。その気持ちのまま一度文字にしてしまう(=新鮮な状態を急速冷凍保存してしまう)のがおすすめです。1日経ったら会話の細かい部分やニュアンスがどんどん落ちていきます。
これらの条件を頭に入れながら、聞いた話を決められた文字内にバランスよく置いていく。もちろん文章としても破綻していない、読んだらちゃんと頭に残る形で。だからインタビュー業務というのは職人技の世界だと思っています。
新卒で入った地域新聞社では、昨日お客さんから受注して、今日掲載原稿を作ってOKをもらって、明日紙面に載るということも茶飯事。時間をかけずに「ニーズをつかむ!形を作る!お客さんに納得してもらう!」の3段階を突破する訓練が詰めたと思っています。
社内報の仕事では広告より時間があるので、逆にじっくり話を練ったり聞き出す大切さを身につけたように思います。
2019/11/8追記
有料noteマガジンに当時の事務手続きや準備した内容をまとめています。
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