パラグラフの作り方

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11月14日日経朝刊、外山滋比古さんの連載「日本語の散歩道」にパラグラフのことが書いてありました。パラグラフは訳すと「節・段落」です。でも英文の和文のそれはまったく性質が違うとのこと。
英文は明確にパラグラフの区別があります。文のかたまり=意味のかたまりであって、違う話は違うパラグラフに移行してから書かれます。日本語の文章では、物理的なただの区切りになっているものが多いとのこと。意味まで考えて分けていないんですね。長いから切っとけ、みたいな。
外山さんの記事では、日本語には元々段落の概念がなかった点が指摘されていました。確かに岩波文庫などで読める明治期の著作には、まったくもって段落がないものがあります。元々の日本語の姿かもしれませんが、今のルールから見ると読みづらい。
外山さんは、英文で当たり前の「パラグラフの正しい概念」が日本語にも活かされるようになればいい、という主旨でコラムを結んでいました。
ふと思い出したのは、仕事で国語教材として使っていた文章のこと。
大学受験で使われる文章は整理された良文ばかりです。問題を作って答えがいくつも推測されるようなものでは困るので、論文調の文章はとりわけ構成がしっかりしています。段落の初めを読むと、段落の中身が分かります。
そこで何を書くのか宣言をしてから、詳しく書く。だから分かりやすい。この構成は私たちがブログや文章を書くときも真似できます。

今回の記事で伝えたいことを1つ決める
  ↓
それを伝えるための要素を3、4つ決める
  ↓
その要素を一言で言ってみる=段落の宣言

たとえばこんな感じ。

あのイタリアンの店が美味しいことを伝えたい
  ↓
段落の宣言
前に行った店があまり良くなかった
パスタの茹で加減が絶妙だった
シェフはパスタにこだわりがあるらしい

あとは段落の宣言の後ろに「どうしてそうなのか」の詳しい情報を足せば、1パラグラフです。
だらだらと書いてから分けようとすると、意味上の区分けはとても難しくなってしまいます。でもまず柱を立てて周りに肉付けをする書き方なら、段落の意味が混じらずにすみます。

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