動画で本を紹介するのはどこまでOK? わからないので直接聞いてみました

動画で本を紹介するのはどこまでOK? わからないので直接聞いてみました

動画で本を紹介したいときはどうすればいいか。テキストなら「自分が論じたい内容」を主、「引用」を従として使用するなど、「引用」に対する見解が広まっています。しかし動画での例については調べても欲しい情報に行き当たりません。そこで著作権に関連する団体に直接聞いてみることにしました。

今回尋ねたかったこと

自分が動画で行いたい行為を見直して、以下6項目にまとめました。抽象的な事柄で聞いても判断が難しいのではと考えたからです。このうちどこまで「引用」と同じような扱いが可能なのか。

1) 購入した書籍の表紙を見せて紹介する(中は見せない)
2) 購入した書籍を開き、ページレイアウトがざっくり分かるくらい見せて感想を述べる
3) 購入した書籍を開き、中の文字が読めるくらいの画像で見せて感想を述べる
4) 購入した書籍の本文一部を読み上げ、その感想を述べる
5) 購入した書籍の装幀や綴じ方などを画面で示しながら見せる
(こんな面白いデザインなんですよ、と紹介するようなシーン)
6)出版社の書誌情報サイトを動画内で見せる行為
(書影やタイトルは確認できる解像度で見せる)

大前提なのは、著作物を紹介したいなら著作権者から許諾をもらうのが最善という点です。テキストでも動画でもそれは一緒なのですが、テキストは「引用」という方法が広まっている。許諾を取るにも先方の手間と時間は必ずかかるので「許諾を取る以外の方法はないだろうか」と考えたのが今回の問い合わせの発端です。

お問い合わせの結果

11月下旬に書籍の著作権に関連する複数の団体に上記について問い合わせたところ、その全てから回答をいただけました。皆さんお忙しいところご対応くださいましてありがとうございます。

意外だったのは団体によって見解はさまざまで、一律に「こうだ」と言い切れないことでした。書店での写真撮影について聞いたときと似ています。うーん、そうなのか。お問い合わせ前の個人的な予想では「1)なら許容される可能性は高いのでは」と思っていたのですが回答はバラバラでした。

この点を詳しくご紹介できたらいいのですが、実は全ての団体から「回答の転載は不可/うちの団体に問い合わせた事実を公開するのも不可」という返事がありました。というわけで、どこからどんな回答が得られたかはここに書けません。個人の問い合わせには対応いただけるようなので、実際に聞いてみるのが一番確実だと思います(どこへ、とも書けないのが苦しいのですが)。

私はこうすることにしました

いくつかの回答から考えて、私はこうすることにしました。

・動画では書影(自分で購入した本の表紙)だけ映す
・文を読み上げるような方法での紹介はしない

・それ以上踏み込んで紹介したいときは、著作権者に事前許可をもらう

先ほども述べたように、大前提は著作物を紹介したいなら著作権者から許諾をもらうのが最善です。商業出版物なら版元である出版社、ZINEやリトルプレスなど自費出版物なら作者・発行者がその権利を有していることが多いといわれます。動画内で詳しく述べたいときは事前に問い合わせようと思います。

おまけ

そもそもこのお問い合わせをする気になったのは、下記の場所で「動画を使った本の紹介をしたい」と考えたからです。この記事を書いた今の段階は準備中ですが、もしよかったらアクセスしてみてください。

 

「聞き方」を動画で学べる!

CTA-IMAGE 現役ライターが使っている「聞き方」をUdemyで学べるようになりました。仕事だけでなくプライベートでも応用可能。自転車や水泳のようにコツをつかめば一生使える「聞き方」です。

Udemyの場合、講師も知らないところで割引されていることが多いので、気になる方はチェックしてみてください。