場の「格」と文章の質
- 2012.10.29
- 更新日:2019.11.10
- 日本語と言葉の面白さ
- 推敲と校正, 届く書き方とは
意味は同じでも見え方や印象が変わる言葉はたくさんあります。どんな言葉を選択するかは個人の自由ですが「場の格」と「文章の質」が合っていないときは言葉のセンスがわかってしまうかも。
たとえば、2万円のディナーコースを予約して、道がわからなくなって途中でメールを送ったような場合(電話でもいいのですが、今回は文章を考えます)。携帯からチャッチャッと打ったような「あー、すみませんー」という日本語が書かれていたらその先のディナーまで安っぽくなります。
実際それに近い体験をしたことがあるのですが、いくら現場のサービスが2万円の価値があってもダメ。もう取り戻せません。「前後を含めて商品」「醸す雰囲気を含めて商品」なんだなと痛感しました。
だから、よっぽど気心の知れた相手でない限り、ビジネスの場で手違いがあったらなるべく「申し訳ありませんでした」を使うようにしています。相手に心配をかけたり、連絡をする手間を増やしてしまったのは事実です。それはしっかりお詫びしなければ。「すみません」だと何かが足りない。お金を払ってくださるお客さま相手だと、なおのこと言いづらい…。
使う言葉が自分の仕事、ひいては自分自身の「軸」や「格」を作っています。ちょっとしたことですが、このちょっとが引っかかるときがあるんですよねえ。
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