人のインタビューは音楽を聴くのに似ている
人にインタビューをして、書くときは録音したものをもう一度聞きます。ああ、ちょっと音楽に似てるなと感じることがありました。
クラシックやポップスなど、音楽には主題が何度も出てきます。作曲者が一番伝えたいフレーズが、しつこいほどにこれでもかこれでもかと波のように押し寄せます。
インタビューもそれに似ています。ある範囲のテーマで話を聞くと、どの話からでも必ず戻ってくる場所があるんです。ちょっと離れた方向へ振ってみても必ず戻ってくる。否定するような例を出してみても戻ってくる。話している本人は気づいていないし、現場にいる自分も明確に意識はしていないんですが、録音を聞いていると見えてきます。
ただ違いもあります。作曲家は確実に自己演出で「これ」と提示します。でもインタビューの場合は本人がコントロールできない状態で表に出てます。
言葉だけ額面通りに受け取ると違う意味になりそうなことが、実は通底していた1つの串を見つけると、納得する意味に変わる魔法のような出来事も起こります。そこをうまく拾って言葉に直すのがインタビューの醍醐味かもしれません。
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