ライフネット生命の出口社長にインタビュー。
11月30日(金)に、半蔵門にあるライフネット生命保険の出口治明社長にインタビューしてきました。きっかけは10月にあった講演会です。出口社長と岩瀬副社長は「10人以上集まる場所であれば、いつでもどこでも行きます!」というポリシーで全国でさまざまな講演を行っていて、私が参加したのもその1つでした。
名刺を交換したときに「ライター」という肩書きを見られて「取材してもいいですよ」と社長が一言。何か雑誌や書籍などの媒体を持っていると思われていたら申し訳ないなあと思いつつ、ダメもとで「個人ですが取材させてください」とご連絡したら、広報の方からOKが! 改めて企画書をお送りして、30日の取材となりました。
実は偶然、8月に別の保険からライフネット生命に乗り換えていたんです。そのあとに講演会の日程を聞いて「ああ、どんな会社でどんな社長さんなのか見てみようかな」という軽い気持ちから申し込んでいました。それがまさかこんな形になるとは。
講演会では「労働力の流動化」という話が出ていて、その場で質問もしてみました。私は正社員と派遣社員(とバイトとフリーランス)という働き方を経験しています。仕事術ブログでもそうなのですが「どうやってより良く働くのか」にはとても興味があります。だから、お聞きするなら「20代、30代の人がもっと動きやすくなるためには」「経営者から労働力の移動はどう見えているのか」という部分を深く掘り下げようと思いました。
1時間でアポをいただき、実際はちょっとオーバーしてしまいつつ、著書で書かれていたことの真意や、著書にはないエピソードなどをインタビュー。出口社長は三重県出身で、ゆっくりした関西弁を話されます。一言一言、確かめるようにわかりやすく。
今回の取材では、出口社長を含めてライフネット生命の方3人とやり取りをさせていただいたのですが、共通するのは「言葉を大切にしていること」。ライフネット生命はいわば無名ベンチャーでありネット通販を前提とした保険会社なので、言葉を使ってお客さまに安心を感じてもらわなければいけません。
契約のやり取りも基本はメール、書類に不備があったりすると封書が届きます。感激したのは「ここを直してまた送ってください」という文面1つでも、こちらのミスなのに「手間をとらせて申し訳ない」「こうするといいです」という内容がとても丁寧に表現されていたこと。この文書があったから、講演を聞いてみようという気持ちになったのかもしれません。
実際に会社に伺ってみて、改めて感じたのは
最後までコミュニケーションを放棄しない
限られたチャネルしかないからこそ、言葉を大切にする
という姿勢でした。
今様でフェイスブックやツイッターを活用しているけれど、おそらくこの先、何十年経っても「アナログ+そのときの方法」でコミュニケーションラインをいくつも確保するはず。発信と対話をやめない会社なのだろうな、と思います(これは保険を買った1ユーザーとして安心しました)。
公式サイト(http://www.lifenet-seimei.co.jp/)を見ると、説明一つ一つで言葉が吟味されているのがわかります。ネットだけで理解して、納得してもらうための工夫。あと、見積もりシミュレーションの数字がパラパラと変わっていく仕掛けが単純に楽しい(契約する前にいろんな数字を入れて遊んでしまいました…)。
お聞きした働き方、考え方については12月上旬にまとめてチェックいただき、中旬にはオープンにする予定です。就職や転職で迷っている方はぜひ楽しみにしていてください。「あっ、そうか」と膝を打ちたくなるような視点がたくさんありました。
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