[書評]『わたしをみつけて』中脇初枝
- 2013.08.30
- 更新日:2020.06.06
- 書評・評論
どちらかといえば『きみはいい子』のほうが名前が通っているのでしょうか。7月に出た『わたしをみつけて』を先に読みました。「いい子」の呪縛に囚われている主人公の自分探し。
両親に捨てられ施設で育った主人公。准看護師の仕事で出会った人たちのおかけで変わっていく。短文がプツプツ並ぶリズムに面食らったけれど、師長さんが出 てくる頃に慣れてきました。何も選択しない主人公は苦手なので、最後は自分の選択ができてよかった。少し宙ぶらりんなラスト。
展開がどうなるのかはともかく、個人的に「自分でものを考えない(考えられない)登場人物」を読むのが本当に苦痛……。どうしてこうしないの、とツッコミながら読んでしまう。そこから解放されてホッとしました。
純文学だけど、事件や解決するべきこと、ちょっとハラハラするところもあって読み継げました。これを読んだあとに『きみはいい子』を見るとどうなるのかな。
www.amazon.co.jp
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4591135365/onthekiri-22/ref=nosim/
【インタビューライター 丘村奈央子】
★ホームページ・記事・コラム文章作成 →制作メニューと料金
★あなたのプロフィール、一緒に考えます。 →プロフィール作成サービス
★お問い合わせ →フォーム
「聞き方」を動画で学べる!
-
前の記事
[書評]『夜と霧 新版』ヴィクトール・E・フランクル 2013.08.29
-
次の記事
[書評]『字幕屋のニホンゴ渡世奮闘記』太田直子 2013.08.31