[レビュー]『アイヌ語 絵引き字引き』横山孝雄 を読む
- 2013.03.22
- 更新日:2019.11.10
- 日本語と言葉の面白さ
- 書籍
以前、こんなニュースをネットで見ました。
■ 登別の漫画家・横山氏「アイヌ語絵引き地引き」下巻出版
早速問い合わせて上下巻を購入しました。アイヌ語や琉球語も日本語の隣にある言語なのにあまり知りません。取っかかりすらない状態だったので、入門として見てみたかったのです。「絵引き」というだけあって場面と言葉の結びつきがわかりやすいです。
中国語と韓国語を勉強すると、日本語を含んだ3カ国語の関係が興味を引きます。漢字という共通の記号だけでなく、読み方や語彙の成り立ちで「あれ、つながってるのかも」と思わせるものに出会うんですよねえ。
アイヌ語もこれらの言葉とは切り離せないはずなので、どんなふうにつながっているのか気になっていました。
アイヌ語は独自の文字がないので、カタカナやアルファベットで似た音を表しています。見ていると、子音で終わる音があるんですね。たとえば「目=sik シク」「髪の毛=otop(オトプ)」など。クやプは小さい表記です。韓国語でも後ろに残る子音だけの音(パッチム)があって似ています。
t,k,pのような硬い音がたくさんあるのも韓国語っぽい(あくまでも個人の感想です)。日本語はpの音が少ないので「異言語だなー」と思うのはこの辺かもしれません。
また、wikiの「アイヌ語」の欄はこんな記述がありました。
u は、日本語の「ウ」と発音が異なり、日本語を母語とする者には「オ」のようにも聞こえることもある。そういったこともあり、かつてはaynuがアイノ、kamuyがカモイ、inawがイナオと書かれることが多かった。
日本語の「u」は奥歯を合わせて口を閉じても、くちびるの形で言える「u」です。でも中国語の「u」は奥歯を合わせず、口を縦に開けたうえでくちびるを閉じた「u」なので、日本語に慣れていると「お」と区別がつきません。発音はこちらに似ているのかな…。
地理を考えるとロシア語から見ても楽しそうです。
『アイヌ語 絵引き字引き』はこちら↓からメールでお問い合わせしても大丈夫でした。
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