フリーランス、自分に値段をつける
- 2013.02.03
- 更新日:2019.11.08
- ライターの起業と準備
- ライターの販促
派遣OLからフリーランスになって2年半になります。ライターの仕事は店舗や大きな設備投資が要らないので、名乗ればなれる比較的ハードルが低い職種といえます。
でも仕事を受注して収入を得るまでにいくつか壁があります。独立開業した人が共通してぶつかるのが「自分に値段をつける」こと。自分のスキルをいくらで売るのか料金設定をしなければいけません。
物販や製造なら原価があって、似たような業種なら調べると相場が出てきます。扱う商品の質や売れ筋を考えてあまり冒険せずに値段が決められそうです。しかしライターやコンサルタントのように目に見えないスキルを商品にするときは迷いますよね。
ライターの場合、文字だけが商品ではありません。書くまでに調べる作業や構成を考えるセンス、書き上げる手間などを含めて料金を考えます。たった100文字でもそこに込める時間と経験にどんな料金をつけるのか。
コピーライターに仕事を頼むと、20文字ほどで数十万円かかることがあります。これはコンセプトやニーズ、語彙選び、組み合わせまでを言葉のプロとして精査して、本当に使える文字列を作ったスキルに対する手間賃です。
あんまり低い設定をしてしまうと「こんなに頑張ってもこれだけか」というがっかりな気持ちが生まれてしまい、モチベーションが下がります。モチベーションの低下は少なからず質に影響します。
お金にこだわるのは悪いという風潮がありますが、やっぱりビジネスで大切なのはお金。収入がなければそれはボランティアです。ビジネスとしてやるなら価格設定は必須と考えて、自分のスキルとお客さんのニーズに見合う場所を見つけなければいけません。
私は起業する前に、個人で活動している人たちにヒアリングしてみました。そこから導いた法則はこれ。
・全力で取り組んだときモチベーションが保てる料金にする
・設定料金に納得してくださる方だけがお客さんになる
しかるべき時間をかけて質を保とうとしたとき「やってもこれだけか」とがっかりしない自分の最低ラインはどこか。もちろん数年かけて付加価値を高めて、このラインを上げていくことが前提です。
そして値下げを要求するお客さんは「自分のお客さんではない」と割り切る勇気。見回せば自分より価格設定が低い人や高い人がたくさんいます。安さを求める人はあなたのスキルに「それだけの価値がない」と考えている人です。これは善し悪しではなく価値観の差なので、同じ価値観の同業者に行ってもらうほうがお互いにメリットがあります。
この2つさえ気持ちの中でクリアできれば、フリーになって「自分に値段をつける」ことが楽になります。
「聞き方」を動画で学べる!
-
前の記事
[会話]ムダを使った本音の聞き方、一問一答を避ける 2013.02.01
-
次の記事
今ほど会話で「聞く」が必要とされている時代はない 2013.02.04