[会話]ムダを使った本音の聞き方、一問一答を避ける
仕事柄、人が誰かに質問したり聞き出そうとする現場によく居合わせます。傍から見ているとよくわかるのですが、目的意識が高い人ほど質問が「一問一答形式」になっていて、相手が困惑しています。
見るからに「今日はこれを聞くために来ているんだ、この答えをもらわないと困る!」という思いが強い人がいます。聞きたいことをたくさん書き出しておいて、上から順番にぶつけて相手の答えを待つ態勢です。
相手が質問に対して的確な1つの答えを言ってくれればいいのですが、人は単純ではありません。「うまく答えよう」「この人の目的にかなう答えは何だろう」と気を遣うほど、言葉が詰まります。
聞き手も話し手も、ムダがなさ過ぎて失敗が許されないような空気になってしまうんですよね。
会話で大切なのは「ムダ」です。世間話でも目的を持った取材でも同じです。ムダを含めてたくさん話してもらって、そこから必要な情報を拾い出すのが聞き手の役割です。
聞き上手というのは「いかにうまくムダを作り出すか」にも似ていて、実は一発必中をめざすよりかなり簡単です。
3月にこの「ムダの作り方」を教えるセミナーをします。
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