『たたずまいの美学』矢田部英正さんの個人指導を受けました
先日『日本人の坐り方』や『たたずまいの美学 日本人の身体技法』を書いた矢田部英正さんの個人指導を受けてきました。矢田部さんは元々体操選手でしたが、身体構造と動き、姿勢、骨格などに興味を持って論文を書いた方。今はオーダーメイドの椅子づくりや執筆、講義などをされています。詳しくは日本身体文化研究所サイトで。
月2回の「からだメソッド講習会」があるのですが、横浜から西荻窪はちょっと遠いので個人指導をお願いしました。
悩みとして、とにかく柔軟性がない。あぐらがかけない。正座をしてもかかとにお尻が乗らない(肉が邪魔しているか、筋が伸びないか、骨が短いか)。著書によると、古来の日本人はもっと柔らかくて、自然に逆らわない姿勢を知っていたとのこと。
うーん、どうにか自分の身体で再現してみたい。
骨盤の扱い方がコツのよう。そもそも「コツをつかむ=骨をつかむ」の意味があって、骨の使い方がわかれば要点も同時につかんでいる。西洋は筋肉を鍛える方向に行きましたが、日本は理に適った骨の位置を大切にしているそうです。
筋肉の緩め方、痛みとの関係、美しく見える起居などを教わりました。筋肉が動くのを確かめつつあるポイントを押していると、確かに下肢の可動域が広がります。おおお。身体は死ぬまで変化させることができるそうなので、家でも実践します。
ただいろんなことを言語化するクセはよろしくないようで、「考えないで自分の感覚を観察して、感じてください」と何度も言われました。それすらも「それって、これこれこういうことですか」と言葉に咀嚼し直してしまうのがいけない…。
Don’t think. FEEL! というのはかなり意識しないとダメですね。気がつくと考えている。矢田部さんのお話では、おそらくスピードスケートの清水宏保さんやイチロー選手はこの「身体」をつかんでいるとのこと。確かに清水さんのコラムはアスリートならではの感覚がよく出てきてました(それをとてもわかりやすい文にする能力も、この人はすごい)。
矢田部さんの新刊『美貌の文化史』は書評をこちらに書きました。面白いですよ。
「聞き方」を動画で学べる!
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