会社案内・事業案内の書き方

ホームページや会社案内に欠かせない「事業案内」。ここではシンプルでわかりやすく書き出すための手順とコツを紹介します。複数の事業部を持つ法人でも個人事業主でも、組み立ての基本は変わりません。作業の棚卸しをしながら1つずつ確認していきます。

無料PDFにまとめたものもあります。

 

自社事業のうちベスト5を書き出す

ホームページや会社案内に記載する「事業案内」は、やっている事業すべてを書き出すものではありません。あなたの会社がお客様に貢献できること、貢献したいと考えていることを絞って紹介する「抜き書き」です。まず、自社で自信がある事業ベスト5を選び出します。

やっているけれどコストがかかりすぎる事業、あまり気乗りがしない事業をわざわざ紹介する必要はありません。個々のお問い合わせで必要だと感じたときお客様にご案内すればOKです。

ベスト5を見つけ出すコツ:
売上が多い事業・評判がよい事業・得意な事業から抽出してみましょう。もっとも利益を出している事業、お客様から「いいね」と褒められた事業、他社よりスピードが早い事業などは、項目を立てて案内する価値があります。

 

「事業案内」に必ず記載するべき3要素

書き出した5つから、個別の事業について考えていきます。それぞれの事業で以下の3要素を見つけて書き出してみましょう。箇条書きで構いません。

 ■ あなたの会社はその事業について何をしているのか?
 ■ それはお客様にどんなメリットがあるのか?
 ■ 同業他社と何が違うのか?

少なくとも上記3要素さえ入っていれば「事業案内」として成り立ちます。

内容を強化する+αの要素:
もし書き出せるのであれば同業他社より優れている「根拠」があると説得力が増します。実績件数、金額、資格や認定など具体的な情報があればぜひ足してください。

 

情報を文章にする

先ほど見つけた3要素を文章にしていきます。もっともシンプルな「事業案内」は1要素1行にまとめて並べることです。その際に使える文章フォーマットがあります。

弊社は   を行っています。
お客様の   を改善し、  をもっと便利にします。
弊社は  という特長があるので、より  というメリットがあります。

空欄部分に3要素をはめ込みます。事業によって言い回しや表現は違いますので前後の言葉は変更して構いません。骨子である【これをやっている→こんなメリットがある→それは他社とここが違うからだ】という流れを崩さなければ大丈夫です。

 

文章に肉付けする

シンプルな「事業案内」だけでも役目を果たすことができますが、文章量が必要な場合は肉付けをしていきます。もっとも簡単なのは、先ほどの3文にまつわる情報を補強する方法です。

製造業の肉付け例:
弊社は産業用の機械製作を行っています。
現在、○○や○○の分野で多くの実績があります。
○○規模の工場でも実績があります。
○年の歴史がありすでに○件を手がけてきました。

お客様のコストダウンを実現し、工場内の作業効率をもっと高めます。
自社で製作するより低コストできめ細かいフォローが可能です。
人員の動線については長く研究してきました。
お客様の予算に合わせて材料を選択することができます。

弊社は設計から製作まで一括管理という特長があるので、より短期間で納品可能となります。
事前のヒアリングで安心いただけることが多いです。
専門の担当者が一貫してお客様の窓口となります。
部品ごとに並行して製作し時間短縮をはかっています。

飲食業の肉付け例:
弊社は居酒屋・イタリア料理店などの経営を行っています。
ターミナル駅周辺に○店舗、全部で○店舗あります。
個室だけでなくパーティに対応できるスペースがあります。
地元の食材に注目し、地産地消のサイクルに貢献しています。

本格的な味をを追求し、皆さまに豊かな時間を提供します。
本場○○からシェフを迎え、メニューの開発を行ってきました。
雰囲気を○○に統一、ゆったり過ごせるスペースを実現しています。
特別な日に合わせたメニューなどお客様のご要望にお応えします。

弊社はスタッフ教育を重視し、より質の高いサービスに誇りを持っています。
接客の基礎から食材の知識まで研修を済ませて店舗で勤務します。
○○への留学研修を行い、本場の技術を取り入れています。
お客様からのフィードバックを取り入れる独自システムがあります。

上記は架空の例ですが、実際の事業者であればもっと具体的な記述を取り出せると思います。

 

文章を整える

材料になる情報が揃ったら並べて、整えていきます。先ほどと同じように【これをやっている→こんなメリットがある→それは他社とここが違うからだ】という流れが崩れないようにします。文章を整えるときのコツは以下です。

 ■同じ語尾が続かないようにする

「…ます。…ます。」や「…です。…です。」と同じ語尾が続くより「…です。…ました。…ます。」など違う語尾が混じるほうが読みやすくなります。同じ語尾が並んでしまったら、替えられる文末を探して語尾を替えます。

 ■否定的な言葉を肯定的な言葉に置き換える

ネガティブな印象を持つ言葉は、なるべくポジティブな逆の言い方に変換します。

●●を使っていない → ○○を使っている
●●させないようにする → ○○するようにしている
●●しません → ○○します

これらの表現は「絶対にダメ」ではありませんが、何度も出てくると気になります。言い換えられる場合はなるべくポジティブな表現を選ぶようにしましょう。

文章例1:
弊社は産業用の機械製作を行っています。○○株式会社をはじめ○○分野の工場に多く納品し、業界で求められる○○では多くの実績を重ねてきました。弊社ではお客様が不便を感じる点を重視しオリジナル機械を製作します。作業効率が平均○%向上し、コストダウンにもつながると好評です。他社では難しい小ロットの生産に対応していますのでぜひ一度ご相談ください。

文章例2:
○○は地元に喜ばれる居酒屋とイタリア料理店の経営を行って早20年。ターミナル駅周辺を中心に○店舗を展開し、来年は○店舗をめざしています。開業当時から○○の食材にこだわり、素材を生かす料理の開発を続けてきました。また、接客を重視し人材の独自研修システムを持っています。皆さまの豊かな時間を演出するため、今後もサービス向上に努めてまいります。

 

まとめ

「事業案内」を書くための手順はまとめると以下になります。

自社の事業ベスト5を選ぶ
それぞれの事業の3要素を書き出す
必要があれば内容を足す
取り出した情報を並べて文章にする
作った文章を見直す

最初に行う「ベスト5を選ぶ」作業がポイントになります。ここが見つかれば「事業案内」作成の半分が済んだといっていいかもしれません。最初にも書きましたが、やっていることすべてを文字にしようとすると詰まってしまいます。お客様に「本当に頼んでほしいこと」に絞っていくのがうまくまとめるコツです。

推敲の秘訣:
書き終わったら、少なくともひと晩寝かせてからもう一度見直してください。書いている最中は気がつかなかった単純な間違いや文章のねじれが見つかります。書き慣れないうちは自分以外の人にも見直してもらいましょう。

 

こちらも参考にどうぞ

書き方・聞き方の無料PDF集
事業案内、自己PRやプロフィール、推敲の方法、聞き方のコツなど