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◆家族から1.1の距離感『ばら色タイムカプセル』大沼紀子 レビュー

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丘村@15分早く帰れる仕事術です。→ノウハウ一覧
書いたのは、2006年「坊ちゃん文学賞」で大賞を受賞した大沼紀子さん。受賞前からすでに脚本家やフィクションライターとして活躍していました。
彼女が多くテーマに据えるのが「家族」。それも正統派の家族ではなくて、どこかずれて世間的には家族と認めない人もいるような、ある意味変形した「家族」を扱います。

そして登場人物は誰も悪くない。
みんなが悩みを抱えながら、距離感で試行錯誤しながら、でも近づきたい気持ちを抑えられなくて、いろんな出来事が回っていく話が多いです。
今回も主人公は13歳の家出少女。迷い込むのは薔薇の花が咲き誇る老人ホーム。一筋縄では行かない人たちの事情が絡み合って、新しい気持ちや事件が起こっていきます。
読み終えてみて「1.1倍」という数字が浮かびました。
家族との距離が「1」ならば、彼女の小説に出てくる人たちはみんなが「1.1倍」の距離感を保とうとしたり、辿り着いたりします。それが本当の血を分けた家族であっても、赤の他人であっても1.1倍。
本当の家族としてはちょっと遠い関係。赤の他人としては格段に近い関係。近すぎると重いけれど、あまり遠くに行ってしまうと悲しい。今、その距離に共感できる人はとても多いんじゃないかな。
彼女の筆致はどんどん話に引き込むテンポと、小さいけれどユーモラスなポイントを拾う描写が特徴です。日本語が面白い。
いろんな起伏がありますが、読み終えると「帰るべきところに帰ってきたなあ」とほっこりした気持ちで本を閉じることができます。
色鮮やかな装丁もおすすめです。
ばら色タイムカプセル
ばら色タイムカプセル
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